陳嘉庚科学賞

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1988年の今日、北京で陳嘉庚基金会が創設された。中国情報局のコラムで知る。私と中田英寿の誕生日でもある。ゴム王・陳嘉庚(ちんかこう/タンカーキー)はメディア王・胡文虎(こぶんこ/オーブンハウ)と並ぶ戦前の華僑商人の代表格だが、福建省集美の出身で教育機関への寄付に熱心だった。世界中のキャンパスにTKKビルの多いこと。映画王ランラン・ショウ(邵逸夫)といい勝負。特に1913年から十数年かかって故郷に築いた集美学村は圧巻。1994年には念願の集美大学となったようだ。厦門に華僑博物院を創設したのは1956年とのこと。読まれざる名作『南僑回憶録』が主著。基金会(2003年から陳嘉庚科学賞基金会)による陳嘉庚科学賞は現在、数理、化学、生命、地球、技術科学の5部門で、2年に一度。賞金30万元(450万円)はノーベル賞の1000万クローネ(1億3千万円)に及ぶべくもないが、国内的には破格ではないか。1949年10月1日の開国大典で、革命元老らと天安門にも立った陳嘉庚は、南京紫禁山天文台で発見された新星の名前になっているそうだ。大陸への帰僑(帰国華僑)の中でも大物中の大物だろう。

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このページは、舛谷鋭が2007年1月22日 12:52に書いたブログ記事です。

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