日本以外のアジアでは旧暦正月を祝うところがほとんどで、大晦日にはじまり、元旦、三が日から旧暦1月15日の元宵節までの二週間、街は赤い提灯や赤金の正月飾りでにぎわう。新聞の一面もこの日までは正月飾りだ。中国語チャンネル鳳凰台を見ていたら、元宵の行事を紹介していた。湯圓を食べるとあるが、なるほどそうだった。もち米皮の白玉よりちょっと大きめのお湯に浸かった砂糖餡だんごを頂く日だ。しかし、マレーシアでは湯圓をとんと見かけない。この前食べたような気もするが...そうだ、12月の冬至のときに食べたっけ。町中のレストランでも季節物のデザートとして供されていた。近頃ちっとも見かけないが、旧暦15日の新聞にも元宵は漢武帝の頃の女官の名で、湯圓を作るのが上手だった、などと書いてある。不可解に思っていたところ,学内で行き会った北京留学経験のある華人の友達と立ち話してなぞが解けた。中国北方では元宵に湯圓を食べるが、南方では冬至に湯圓を食べる。マレーシアは南方文化だから元宵では食べない。なるほど。しかし、冬至に湯圓を食べる北限はどこだろう。方言には境界線があるが、風習にもあるはず。華人社会は冬至派だから、福建のどこかだろうか。
旧暦正月から元宵までは題字に桃の花や爆竹など正月飾りがほどこされている(赤字は日曜版のため)
下は元宵翌日の新聞
2006年元宵節(2/12)は旧暦正月の掉尾を飾り、各地で宴席が設けられた。巨大な魚生(華人正月につきものの混ぜこぜ中華サラダ)を食べたところが多かったが、クランの福建会館では湯圓を食したとのこと。シンガポールのようにチャイニーズ北京スタンダードに合わせる動きの一環か?