中国社会の行動原理とマネジメントの役割

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〜中国の人々と共に価値創造するために〜
産関4年ゼミで20年来の知己、田中信彦氏にゲストスピーカー講演をお願いした。予想通り冴えた、媚びのない、そして非常に真っ当で教育的なメッセージを紡ぎ出して下さった。
以下は個人的なメモ。講演録音にない質疑についても記した。

-中国人とつきあうには
--日本人の行動は中国人からどう見えているか
-総経理=社長
-「中国人はすぐやめる」のなぜ
--日本人側の長期安定雇用の常識
--中国人側の理由
1.嫌で
2.キャリアアップのため
3.リスクヘッジのため?
-転職社会でない日本、特に製造業
-中国キャリア双六
学校->留学->会社->充電?期間->独立->会社->独立->成功!
-自分が信じる道を泳ぎ渡って行く
-ホワイトカラーの流動性とブルーカラーの保守性
-長期在職は短期在職の連続の結果
-個人と組織は互いに短期的視野で'選び合う'関係
-中国の雇用契約は1年単位
--日本の無期限雇用=終身雇用
-人に自分の運命を左右されず、やりたいことをする、という志向
--必要なのは多少のお金と手に職
-利害関係の分散化、リスクヘッジ
--副業でなく、第一職業、第二職業、第三職業...という感覚
-日本人の「安定」はお互い他の選択肢を排除した1対1の関係
--株は持ち合い
-中国人の「安定」はマーケット市場主義
--株は公開
-豪華客船か太平洋ひとりぼっちのヨットか
--沈むと思っているかどうか
-アヘン戦争以来、150年の不安定、近15年ようやくの国家安定
-中国で日本の企業文化を思い知る
--個人より集団
--独走すれば批判「誰の許しを得て...」
-わかりにくさを自覚することが必要
-会社のことは語れるが、自分のことは語れない日本人
-中国は個人とその仲間が単位
-自分がどんな人間なのかという明確なメッセージの発信
-世界、特にアジアで相対的に巨大な日本企業は、これまで成功体験の連続で、実は伝えるべき内容を豊富に持っている
--伝えよう、相手にわからせようというマインドがあるかどうか
-中国は個人対個人の結びつきを求めている社会=コネ社会の実態
-優秀な人の周りに優秀な人が集まると言う当たり前の現象
-この仕事の...
--社会的意義
--あなたの人生にとっての意義
--わたしの人生にとっての意義
-中国進出とは新しい付加価値を分け合う場である
-個人として生きる
質疑:
-中国進出日系人材企業は?
--まだ日系企業対象が多いが、中国企業(2000社程度か)対象にするところまで行けるかどうか
-個より経済合理性ではないか、アメリカタイプ?
--中国の個はアメリカ等キリスト教文化圏と異なる
--実は集団の力発揮することも...共産党など
-中国進出外資間の競争の中で日系企業は何を打ち出すか?
--日本型経営による、長期雇用、人材育成などで価値をアピール
--二番手の人材は吸引可能
--日本から人事のプロを赴任させよ
-中国人の出世観とは?
--どの組織かより、誰の元で働くか
--リーダーにとっては人を引きつけるためのアピールが不可欠
-日本型経営への興味は?
--急成長中国のアキレス腱、中間管理職の弱さを克服するための処方箋か
--外資依存はさながら植民地

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このページは、舛谷鋭が2006年10月11日 23:36に書いたブログ記事です。

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