Ⅰ部 観光の歴史と観光学
観光とは何か オルタナティヴの試みをのみ込む大衆観光(奥村)
観光の近代 資本主義社会における時間/空間の特徴とマス・ツーリズム(宮西)
現代における観光とポストモダン 流動化する社会における新たなる展開(青屋)
ポストモダン以降の観光 シンクロする「現実」と「虚構」(石山)
観光学の特徴 動的な最先端の知的議論の場(宮嶋)
●コラム ジェンダーとツーリズム(宮崎)
Ⅱ部 観光学の視点 観光者の観光経験 「真正性」の議論を超えて「真摯な」交流へ(石田) 観光客のまなざし 観光学における基本かつ最前線の視座(杉山) 真正性 めくるめく「本物」の不思議(土田) シミュレーション ディズニーランドに象徴される世界(竹内) メディア 「型通り」のパフォーマンスの快楽(三谷) 文化産業 欲望の四次元化(青屋) パフォーマンス 観光における行為を解剖すると、観光の社会性が見えてくる(岡本) 感情労働 ポスト・フォーディズム時代の労働(緒方) 伝統の創造 その概念の多面性から高度近代社会に迫る(増田) ポストコロニアリズム アジアのホテルに埋め込まれた植民地主義の歴史(石山) マテリアリティ マテリアリティとは人間と事物との複雑な関係の様態である(三谷) ●コラム アトラクション=サイト×マーカー(奥山)
Ⅲ部 観光学のテーマ オルタナティヴ・ツーリズムの現在 地域のためになる観光を実現するには(宮嶋) 先住民族 先住民族アイヌの文化伝承と観光(渡邊) 宗教ツーリズム 「神聖・真正性」を獲得する過程に注目(市園) スポーツ観光 パフォーマー・観光者と「真正化」(浅利) ダーク・ツーリズム 他者と共生する技法(宮崎) ガイドとナビ 観光のアフォーダンスとは(奥山) 鉄道 移動経験と観光はどのように関わってきたか(奥村) ホスピタリティ 一義的に捉えられない複雑な概念(磯部) ●コラム 観光研究におけるスポーツとオリンピック(渡邊)
Ⅳ部 観光学のフィールド 観光社会学の現場から・ 奈良・観光と地方再生(谷口) 観光社会学の現場から・ リヴァプールにおける「ミュージック・ツーリズム」(宮西) 観光人類学の現場から・ 人・アート・コト・地域(増田) 観光人類学の現場から・ タイにおけるコミュニティ・ベースド・ツーリズム(石田) 観光地理学の現場から・ 四国遍路(岡本) 観光地理学の現場から・ 与論島観光の調査における多様な発見・解釈の創造(杉山) ●コラム 再帰的な「ゆるキャラ」の登場(竹内)