研究会のご案内
以下のような研究会のご案内をいただきました。
昨今様々な地域で発生している自然災害の例を引くまでもなく、いずれの
地域においても、そこに住む人たちの運命を大きく変えてしまうような自然
災害が発生する可能性があると思います。自身がその被災者になる可能
性があるのはもちろんですが、研究対象地域に自然災害が降りかかる可
能性というのも、研究者は等しく抱えていると思います。
今回いただいた研究会は、多くの研究者が直面しうる共通のテーマである
と思いましたため、ご案内を転送させていただきました。
篠崎香織
ルクセンブルグ欧亜人文社会科学研究所
(マレーシア孝恩文化基金合同キャンパス計画)
客員研究員
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報告題目 : 「現地調査・研究と応答責任: ピナトゥボ大噴火(1991)による先住民アエタの被災と人類学者の私の関与」
報告者 : 清水展(九州大学)
日 時 : 11月11日(金)18:30-21:00
会 場 : 東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム2
会 費 : 100円(レジュメのコピー代として)
昨年末のスマトラ沖地震・津波はインド洋周辺諸地域に甚大な被害を与え、大規模か
つ多様な支援活動が現在まで行われています。こうしたなか、これらの地域を専門と
する研究者も、研究者としてあるいは一個人として、この災害にどう関わるのかとい
う問題に、何らかの形で直面してきたのではないかと思います。11月11日は、大規模
自然災害に際してその地域の研究者にどのような対応がありうるかという観点から、
研究対象地域がフィリピン・ピナトゥボ大噴火(1991年)という大災害に見舞われた
清水展先生をお招きして、そのご経験や研究者としての関わり方についてご報告いた
だきます。
※清水展先生にはご報告と関連して下記のご著作があります。
清水展2003『噴火のこだま:ピナトゥボ・アエタの被災と新生をめぐる文化・開発・
NGO』九州大学出版会。
清水展2005「ピナトゥボ・アエタ:1991年大噴火によるアエタの苦難と覚醒」林行
夫/合田濤(編)『講座ファースト・ピープル:世界先住民の現在 第2巻・東南ア
ジア』明石書店、pp.227-242。