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東南アジア史学会関東部会11月例会のご案内

関東部会11月例会のご案内をお送りいたします。
皆様のご参加をお待ちしています。

日時: 11月26日(土)午後2時30分より
会場: 東京大学
赤門総合研究棟 8階
    849号教室
本郷の東京大学の赤門を入ってすぐ右手の建物が赤門総合研究棟です。
  そこのロビーを入り、左奥のエレベータで8階にお上がり下さい。
報告 :新井和広(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所非常勤研究員)
題名 :「ある飢饉の記録:南アラビア・ハドラマウト地方と日本による東南アジア占領」


参加費:一般200円、学生100円

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連絡先 関東地区委員 奈良修一

報告内容
新井和広「ある飢饉の記録:南アラビア・ハドラマウト地方と日本による東南アジア占領」

 日本による東南アジア占領の影響を考える際、一番関心を集めるのは占領下の地域で何が起こったのかという問題である。しかし、第二次世界大戦は東南アジアが他のインド洋沿岸地域から切り離された時期でもあった。本発表では、この時期に南アラビアのハドラマウト地方に起こった変化を例にとり、日本の東南アジア占領によって、インド洋世界にどのような変化が起こったのかを考察する。
 ハドラマウトは全体的に乾燥した土地で、内陸部のワーディーにおけるナツメヤシ栽培や養蜂業、アラビア海沿岸部の漁業などを除くと、目立った産業は見られない。そのためこの地域は余剰人口を外部に排出し続けることで社会を維持してきた。ハドラマウトの人々が18世紀以降、活発に移民したのは東南アジア島嶼部(インドネシア、シンガポール、マレーシア、フィリピン南部)であり。20世紀初めには東南アジアからの送金がハドラマウト経済で大きな役割を担っていた。
 本発表では大英図書館インディア・オフィス所蔵のアデン保護領関係文書を基に、東南アジアからハドラマウトへの送金の具体例、また外部からの資金がハドラマウトの政治・経済にどのような影響を与えたのかを示す。更に、第二次世界大戦の勃発と日本の東南アジア占領によって、ハドラマウト経済がどのような打撃を受けたのか、またそれによってハドラマウトからの移民パターンがどのように変化したのかを議論する。

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