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東南アジア史学会関東部会5月例会のご案内

会員各位

関東部会5月例会のご案内をお送りいたします。
皆様のご参加をお待ちしています。

日時: 5月28日(土)午後2時30分より
会場: 東京大学
赤門総合研究棟 8階
    849号教室
本郷の東京大学の赤門を入ってすぐ右手の建物が赤門総合研究棟です。
  そこのロビーを入り、左奥のエレベータで8階にお上がり下さい。
報告者:宮本隆史(東京外国語大学院生)
題名 :19世紀海峡植民地(ペナン,シンガポール,マラッカ)における流刑監獄制度
―囚人管理のための諸規則を中心として―

参加費:一般200円、学生100円

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連絡先 関東地区委員 奈良修一
nara-shu@mwe.biglobe.ne.jp

報告内容
19世紀海峡植民地(ペナン,シンガポール,マラッカ)における流刑監獄制度
―囚人管理のための諸規則を中心として―
報告者は,19世紀の海峡植民地において,監獄および「囚人」という人間のカテゴ
リーが,植民地の支配構造や,本国および現地社会の諸価値との関係の中でいかなる
歴史的意味をもったかを探ることを研究の目標としている。18世紀末から19世紀後半
にかけて,インド洋の東端に位置する英領植民地は,インド亜大陸からの囚人の流刑
地として機能した。流刑囚たちは当初から植民地公共事業のための安価な労働力とし
て導入され,初期植民地の建設に不可欠な存在であった。そして,流刑監獄は囚人を
「有益な労働者」へと「矯正」するための制度として整備されてゆくことになる。し
かし,老齢者,傷病者,女性など,「有益な」重労働に適さないとされる囚人たち
は,監獄制度の中で,「矯正」不可能な対象として配置されることになった。本報告
では,特に海峡植民地の流刑監獄における囚人管理のための諸規則に焦点を当て,植
民地体制が囚人をいかに把握しようとしたのかを考察する。