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11/10/10/3

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第3回 交流文学論

東南アジア文学へのいざない(前述)

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文学の影響力

日本においても、例えば明治時代には欧米へ留学することで欧米文学を学んだ。

世界文学を学ぶこととその価値

  • 翻訳文学は価値を伝えられない?(したがって良い翻訳者の有無が重要となる)
  • 一国内でその文学はどのような位置付けなのか。
  • 従来の政治,経済,歴史の観点からに留まらず、個人の主観も含まれる。

東南アジア文学への招待は、解説だけでなく作品紹介もなされている点で優秀。

タイを例に考える

タイの宗教

上座部仏教国。(南伝)←→大乗仏教。発祥地以外で栄えている宗教。 敬虔な信者による自身の目で”本物”を見たがるような聖地巡礼も盛ん。 ちなみに上座部仏教を小乗仏教と呼ぶのは今日においては差別的な(イヌイットのような)意味合いがあるため、大乗仏教としての比較でなく事象としての上座部仏教という呼称を。

東南アジア文学賞とその作家を取り巻く状況

受賞者には、兼業が多い。(作家である傍ら、映画監督,裁判所職員,食堂店主など様々… これは、世界的に日本のほうが珍しい例である。 日本では1億2000万人が同じ言語を用いて、その識字率はほぼ100%であり世界的には読書人口はとても多い国なのである。電車で読書という事も他の国ではあまりなされないものの、日本においてはまったく珍しい事ではない。 対して、諸外国では文学,出版業界の市場は狭くて文学だけでは食べてすらゆけないという実態でもある。 職業としての『プロ作家』が成り立つ国は、世界的にも珍しくまた恵まれた環境であるのかもしれない。

2002年東南アジア文学者賞 プラーブター・ユン

代表作には、『鏡の中を数える』,『映画 地球で最後のふたり』 東南アジア文学における大事な点は、『どんな作家の、何語の作品が権威ある賞を受けるのか』ということである。

  • 表現形式の象徴的玉座にある『文学』
  • 国家文学、国民文学という存在

なぜ文学にこれほどまで力があるのか。

それは権力者,指導者が、権力というもの,それを保持するものは偉いという理由をわかりやすく示すものであるからである。 一般的に文学というものは象徴的に玉座のものであるため、 その結果として、『国家文学,国民文学といったものが形成』されるのである。

作品紹介

・地球で最後のふたり タイ日本オランダシンガポール合作。 第60回ベネチア国際映画祭主演男優賞を浅野忠信が受賞。 タイ人が作った映画だけども多数の日本人が出演。レンタル可? →こういった作品は外から見た日本、つまりアジアから見た日本人を知るという意味では非常に良い機会でもある。

文学を取り巻く状況

文芸誌のある風景

印税の話。 例えば、日本ならば1000円の本が1冊売れたら80円程度の印税が執筆者に入る。 その前提は文芸誌であり、日本で言うなら群像,新潮,文学界,すばるに代表されるものである。 しかしアジアでは専門文芸誌は不振であり、総合誌,週刊誌,新聞文芸欄が重要になっている。 特に、新聞文芸欄が重要。しかしこれでもその収入はお小遣い程度のものであり、しかも不定期収入なのである。 その結果、生きてゆく事もままならない事になってしまう職業作家は存在しないのだ。

作家の世代論

執筆者が、その国の歴史におけるどのような事件を経験,体験したか。 これが、作品に大きく影響する。 1932立憲革命 1941自由タイ運動~第二次世界大戦 1949シャムからタイへ 1957サリット元帥クーデター、憲法停止。 1973血の日曜日事件 1974田中角栄首相がタイを訪れた時期に反日デモ 1976血の水曜日事件 ☆1992五月流血事件 2006軍事クーデターでタクシン首相失脚 2008反政府デモ、空港占拠による首相交代

文学と技術

活字の強み。それは後世に残るという点にある。そしてそれは、後世の文学作家,つまりは文学作品に影響を残すのだ。 例えばスティーブジョブズを例に考えると、彼は確かに技術は残したけれども作品を残していない事になる。その意味では、文学作品より長生きできることもなくその影響力も弱いものとなってしまう。

近年の文学(伝統文学から近代文学へ)

宮廷文学

伝統文学=宮廷文学。 それは宗教が題材であり、例えばヒンドゥー教の聖典である『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』が挙げられる。 日本においての伝統文学は江戸時代までは、それは確実に短歌。

転換点

生身の人間を描けたか否か、外国文学の受容,翻訳

外国文学需要とは?

  • 中国俗文学
  • 三国志、西遊記、水滸伝、紅楼夢

  • 西洋文学
  • 大衆文学の翻案。(舞台を自国にうつして理解しやすくする

  • 国民文学史
  • 外国人の内容より、それを日本人がどう記述したのか。

近代文学

「私は~」という生身の人間の文学が書かれ出したのはいつからなのか。 日本では19世紀末。 1920年代に独自のタイ文学が成立。 問題は、同時代の人が感情移入しやすいのかという事。

自然主義~リアリズム(社会主義的?)(P27

私たちは限りなくリアリズムの作品を書ける。しかしそれは私小説と個人日記の違いとどう違うのか。 日本人には『職業作家は、プライド。』といった考え方があり、自分で自分を信じてそれを外に示すものである。 だがアジアの作家は兼業でもあるために、そういったプライドがない。 我々が小中学校でやってきた綴り方の作文と、リアリズムの違いは何か。

異郷小説

  • 海外旅行が夢物語な時代の大衆向けの旅行ガイド
  • 実際は海外の思想を紹介(社会主義
  • 20世紀初頭の社会主義ブーム
  • (夢物語=社会主義。

農村小説

作家の生活圏であり、作品の出版地である都会。 題材としての農村、農民作家というありかた。

第二次世界大戦後の社会状況

  • 民主化
  • 「人民」のための文学,生きるための文学