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*残夜行
**第17章(P.165〜170)
-雷振の話
--メーデーの前日に捕まりそうになった華輝を助ける
-50年経つと2世代近く進んでしまい戦争の記憶が薄れてしまう
-独立が最近であればあるほど「国」意識が強い
--現在の日本は国意識が弱くなってしまっている
---ex.現在、靖国神社を懐かしいと思う日本人は半分以下に減少
**第18章(P.170〜177)
-莎莉と雪非の話
--莎莉が雪非の部屋から帰るまでの話
-今までは雷振の話が2・3話続いて、その後2.3話は莎莉の話に移るという繰り返しだったが17・18話は1話で視点が切り替わっている
-初めからここまで読み進めると今までとは流れが違うということがわかる
**第19章(P.177〜186)
-残夜行は22章までの未完の作品である。19章は書かれている話の中で一番重要な章
-雷振と莎莉が再び出会う
-日本軍…マレーシアからシンガポールへ南下
--その後、マレー半島は日本の領土となる
-1941〜44年 日本軍の状況が悪くなる
-駅は一つのチェックポイント
-『昭南島』の語源
--昭和の時代に得た南の島
**作品全体について
-未完の作品
-「闇の夜」と「夜明け」の2部構成
-黒夜(闇の夜)
--『後記』では16章までとされているが内容的には20章まででは?
-天亮(夜明け)
--「もうすぐ夜明けが来る」という希望は歴史の事実が証明したように外れてしまう
-作品は夜明けの途中で終わっている
--『尻切れトンボ』
-連載雑誌の停刊により違う雑誌に連載するようになる
--「南方晩報」文芸欄「新地」→「新生代」→生活のために執筆を断念
--16章までが「新地」での連載で17章からが「新生代」での連載
---小説を書くだけで生活を送ることができる日本は特殊な例
---ほとんどの国が多民族から成り立っているため小説を書くだけでは生活ができない
-闇の夜と夜明けの区切れを意識しつつ、続残夜行を構想してみる
**梗概
-1.ジョホールからシンガポールへ下る女性(娼婦)。それを見つめる男
-2.昭南駅検問。なんとか抜け出してお茶を飲む二人
-3.葉、ホテルに到着
--昔の仲間で友人の雪非に連絡
---葉莎莉と名乗る
--中国南方を回想
---父の爆死。母の病死。親戚に売られシンガポールへ→有力華僑・林に引き取られる→空襲時に逃れる
-4.葉の回想。雪非が来る
-5.二人で盛り場へ。検証以来行方不明の雪非の恋人について話す
-6.叔父の家に落ち着いた雷。叔父・いとこの李華輝と暮らす
-7.雷と華輝の波止場での会話
-8.雷、マレーを回想
--地下抗日分子の同志であり初恋の人物、芬。摘発されて拷問死。雷、シンガポールへ逃れる
-9.賭博屋台で糧を得る雷。1で葉を見つめた理由(芬の面影があった『うりざね顔』)。雑技団へ
-10.雪非と客たち
--(パーティー描写 苗秀の技量がわかる)
-11.葉、雪非と蘭香を見舞う
-12.葉と雪非、盛り場へ
--正月を祝いに行く
-13.雷と華輝、雑技団でマジックの準備
-14.見せ物小屋での出会い
--(雷と莎莉は2章で会って以来、14章まで逢わない)
-15.二度目のお茶。二人と雪非
-16.雷、闇の仲間とゲイランへ
-17.メーデー前日、雷が憲兵に捕まりそうになった華輝を助ける
-18.雪非に部屋にいて帰る葉
-19.偶然葉の部屋に逃げ込む雷
-20.葉の機転で救われる雷
--葉の素情が雷にばれてしまう
-21.郊外に逃れた華輝を訪ねる雷
--(ここから話の感じが変わる)
-22.葉の家に空襲。行方知れずになる
-雪非と華輝は重要な脇役