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12/01/16/3

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交流文学論 第十三回講義

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導入

民族問題をどのように題材化するか

丁雲やシエン シエンのその後

  • 華人系マレーシア作家
  • マラヤ大学卒業後、日本およびドイツ留学を経て、現在アメリカ在住

補足

CHORUSの交流文学論2、 教材ページに彼の『秘密の花園』解説付き全文あり 関連リンクに馬華文学のリンクもあり(レポート作成時に参照)

シンガポール

シンガポール地理

島嶼部、オーストロネシア、湿潤熱帯、435万人(東京の30%)、697平方キロ(三重県程度)、中華文化、大乗仏教、イギリス統治(1919-63)、リークアンリュー(1965独立

シンガポールの言葉

公用語

  • 華人:タミル人:マレー人=7:2:1という多民族社会(+外資系企業の欧米人)
  • 共通語としての英語

  • マレーシア、インドネシアの両イスラム大国に挟まれた小国
  • 共和国憲法上の国語はマレー語

    中国、北朝鮮並みの一党独裁:PAP(人民行動党)

    リークアンリューらに代表される英語系華人

  • 公用語
  • マレー語、中国語、タミル語、

    そして英語(共通語かつ行政語として、事実上の国語)

    恋愛の場でも使われていたのは英語。(砕けてはいるが気持ちが伝われば良い?)

    →細かいニュアンスまで伝える必要のない文化?

シンガポール英語

1819にラッフルズにより”発見”されたシンガポール 英語は宗主国側に最も便利な言葉であり、植民地時代の言語間のヒエラルキーは英語を頂点に。 後に植民地期から脱植民地期にかけて標準化された

独立後の二言語政策

柱は英語 与党(PAP)支持率が低下した70年代末以降 英語オンリー=欧米的価値観の普及に対抗 母語による道徳(公民)教育の強化。 →上の世代が信じていた儒教的教育の復活。(キリスト教とは異なる教え) 「講華語」運動という共通中国語を話そうとする運動や華人に対する儒教選定。 同時に、家庭内言語である中国語方言の追放 →つまり、3つあったとされる主な言語を2つにした。 中国語を、1つに

シンガポールの文学

PAPによる言説の一元支配

経済的に強壮な社会を目指す。 国民にとっての最良は政府が一番よく知っている(家父長的支配) 新聞および印刷を支配(マスコミ統制、言論の不自由) 今でも、マレーシアの新聞をシンガポールでは読むことが出来ない。 小さな国家だからこそ可能な政策? 事実、シンガポールは一人当たりのGDPはアジアで1番。

本当にオルタナティブはないか?

華語系華人作家…英培安(独立前後の学生運動)や、 ゴーパム・バラタムやクオ・パオクンらの活動 〈余談〉I LOVE SINGAPORE 三つの誓い(2009) …まとめると、劇場,音楽,製作物を外来物でなくて自国のものを消費しよう運動 例:ジャック・ネオ監督 批判もあれど、現地の人々の思いを代弁しているとしての支持もある これは、グローバリゼーションとしての論点。 ※オルタナティブ←→メインストリーム

シンガポールの英語詩

  • 本章の主題
  • ★英語以外に表現手段を持たない人たちによって、創られつつある文学

  • モダニズム以前の英語詩から自分の国としての現地「マラヤ」がテーマに。
  • 個人の抒情と公的愛国。

    例:エドウィン・タンブー,リース―ペン,アルヴィン・パン(購読本に記述,作品あり)

中国語の定着

80年代まで、英語派教育と中国語派教育の流れはほぼ決していた(英語優勢) 講華語運動は大きな景気となり、外的要因としても大国の中国の経済成長があり中国語はもはや後戻りできないトレンドとなった。 →小学校からテスト等に中国語あり。(英語では差がつかず中国語が大事となったから)

国家の家父長リークアンリュー(英語系)と中国語

リークアンリューは初代首相であり現在も家父長的影響を持つ。建国の父。 イギリス留学の英語教育エリートであるクレオール華人の彼は、その必要性により左翼から中国語を学んだ。 →方言を捨てる 「私はずっと人民に再び方言を話さない事、共通中国語の学習こそ必要である事を呼び掛けている。たぶん皆は英語と中国語を学び、家庭内では中国語方言を話しているのだろう。これは無理なのだ。私はこれが無理である事を知っている。脳の多くの空間を占めてしまう…(後略)」 ロイヤルファミリーのリー家の教育 英語家庭,初等中等教育は中国語、高等教育は英語

多民族社会の諸事情

多民族社会の諸事情は、 『シンガポーリアン=英語』 というものも許されない。(多くの日本人がこう思ってしまいがちなのであるが)

共通中国語

共通中国語の存在が、シンガポールの経済を担っている。 それは14億人の市場を相手にしている事はもちろん 皆が同じ言葉を使うことは、歴史的にも統治や理解のために国家,地域として極めて重要であった。