読者反応批評
テクストが何を意味しているかではなく、テクストが読者の心にどのように働きかけるかという点に着目←「読まれる」には読者が必要
- 観光研究との親和性
旅行者が観光地をどのように感じるか
読者の経験
- テクストの意味は読者の経験≠印象、読後感
- テクストによって誘発される反応すべて、一瞬一瞬で変わるもの
- 読後の整理された解釈とは異なる
- それらの反応をすべての人に伝えるのは不可能。演出的になってしまうことを避けられない
ex.30分待っている様子を3分で描写する
テクストと意味
- テクストが自立して存在することへの批判
- テクストに意味が内在し、読者がそれを取り出すという手順ではない
- 作者の意図は意味を止める「釘」ではない(フライ)
読者の経験の内容
- ある程度確実な'予測'
- テクストに登場する人物、事物への気持ち(観光地でどんな人に出会うか)
- そうした気持ちの「修正」、疑問
構造の網の目
- テクストには読者を導く構造の網の目が張り巡らされている
- 網の目は'選択'と'結合'でできている(今後の授業で説明)
- 読者は網の目をたどって意味を構成する
- 最後に読者の中に一貫した意味が浮上=テクストの意味
反応から解釈へ
- 反応を言語化することによって生まれるのが解釈
- 読者は自分の属する時代、コード、慣習、経験etc.(=解釈共同体)と結び付けて解釈する
※コード=文学ジャンルや芸術様式