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制度インフラ

日経ソリューションビジネス2004年09月15日号 完成に至るまでの経験に価値がある アジアのIT行政モデルを模索中=

講読(第8章)

プトラジャヤ

サイバージャヤ

"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%A4" より作成

マルチメディアスーパーコリド(MSC)

MSC計画は、2020年に先進国入りするとの“VISION2020”を達成するため、これまで、マレーシア経済を牽引してきた製造業と合わせて、新たにIT産業を中心とするサービス・知識集約型産業を育成することを目標としている。
MSC地域内のサイバージャヤ開発対象地域は、約2800haであり、2000年までに150企業、昼間人口は10万人(居住人口8万人)程度を想定している。世界一級の通信インフラを完備させるものである。
MSC計画推進のため、規制緩和、優遇措置を政府公約とし、世界的な企業を誘致することを狙っている。進出企業に対し、ワンストップ・サービスを提供するため、マルチメディア開発公社(MDC)が設立され、MSC計画推進の重要な役割を担っている。
MSC計画における政府の公約(Bill of Guarantees)にしたがい、サイバー法の整備、誘致企業への次の優遇措置などを実施している。

  i) 最長10年までの法人税の免除   ii) 外資規制の撤廃   iii) 外国人雇用の自由等

 マレーシア政府は、MSC 計画のフラッグシップ・プロジェクトとして7 つのプロジェクトを提案した。 (参考) 7フラグシップ・プロジェクト

(1) 電子政府、(2) 多目的カード、(3) スマート・スクール、(4) テレメディスン、(5)R&Dクラスター、(6) ワールド・ワイド製造拠点、(7)Borderless Marketing

 マレーシア政府は、第7 次科学技術計画(1996-2000年) において戦略的な優先分野として次の分野を定めており、情報通信技術の振興に特に力を入れている。

 .サイバージャヤ、プトラジャヤ開発の状況

(1)全般

 新空港は、1998年6月に開業した。

 サイバージャヤの中核部分2800haは、1998年末の完成予定であったが、約半年遅れの1999年7月に正式オープンした。。

 MSC(マルチメディア・スーパー・コリドー)の中心地、サイバージャヤ、プトラジャヤの状況を見ると、7月の正式オープンを受けて、プトラジャヤには7月に一部政府機関が入居(首相府)している。サイバージャヤにはMDC仮本社、Cyber View Lodge、NTT MSC、テレコムマレーシア(一部未完成)、マルチメディア大学の建物が完成、既にNTTが事業開始、マルチメディア大学では学生が学んでいる。その他の施設では、4月に政府が発表していたインキュベーションセンターが2カ所完成しており、3カ所目のセンターを建設中であった。インフラの整った貸しビル(オフィス空間を各企業に提供)であるインキュベーションセンターには、IT関連の中小企業が既に複数入居しており、MMU(マルチメディア大学)敷地内にあるインキュベーションセンターでは、38社が入居済みとのことであった。ただしかし、それ以外の建物は全く周囲に無く、空き地が広がっている感は否めない。      インフラ

 インフラ構築状況であるが、前回1999年4月末の訪問時よりは格段にインフラ整備が進んでいた。 通信のバックボーンは、テレコム・マレーシアが整備する。プトラジャヤ地域は10G のバックボーン、サイバージャヤ地域は2.5Gのバックボーン。通信インフラは既に埋設敷設が終了、各施設には2Mbpsの回線が接続されている。通信コストに関してMSC内は優遇されており、その他の地域より国際回線利用料が15-20%程度安いとのことであった(NTT談)。道路は幹線道路が完成、ただ空港からのアクセスは一般道(途中悪路あり)が最も近い。空港からのルートとして高速道路がサイバージャヤのすぐ近くまで完成しているが、政府発表の空港から30分という時間では到達できず、50分程度を実際に要した。しかしながら現在、空港へつながる高速道路へ接続するための橋を建設中で、これが完成すれば、空港への所用時間は短縮されると言う。幹線道路以外については、まだ建設中が多く、途中で切れている道がまだ多い。余談となるが、空港から私が乗車したタクシーの運転手は、サイバージャヤについて「名前は知っているが実際に行ったことは無い。」といっており、まだまだサイバージャヤへの来訪者もそれほど多くないということか。

 MSCステータス取得企業のサイバージャヤ移転について、今回訪問したNTTマレーシア堀田社長の話では、MSCステータスは先物予約的なものであり、取得企業はインフラ整備状況を見て徐々に進出してくると考えており、中小企業はとりあえず、インキュベーションセンター(賃貸オフィス)を利用して進出を果たすのではないか、とのことであった。尚、相変わらず食事をする場所はCyber View Lodgeのみで、周辺企業はここで食事をとるしかない。ただ、NTT、MMUは独自のカフェテリア(昼食場所)を持っている。

  .マレーシアにおける情報技術関係の高等教育

(1)高度技術者の育成目標

 高度な知識を有する技術者が、MSC計画の成功の鍵であるとの認識の下、人材育成に力を入れている。 MDC社によれば、2005年までには、10万人以上の高級技術者を供給することを予想している。

(2)テレコム大学について

 1993年5月: テレコム・マレーシア社が、Institute of Telecommunications and Information Technology (ITTM)を設立。  1995年10月: ITTMがマレーシア最初の私立大学(Private University)であるテレコム大学(Universiti Telekom Sdn. Bhd.)として認可された。校舎は、マラカ(Melaka)郊外。 同大学は、Centre for Foundation Studiesと次の3学部を有する。学生は、学部、修士などで3000人。3学部:情報科学技術学部、エンジニアリング学部、ビジネス・法律学部。

 .マルチメディア大学(MMU)

(1)設立の経緯

 マルチメディア大学(MMU)は、テレコムマレーシアが100%出資する民間私立大学。MMUサイバージャヤキャンパスが設置されたのは1999年7月であるが、1995年10月設立されたマレーシア初の民間大学であるテレコム大学(UTSB:現MMUマラッカキャンパス)の姉妹キャンパスとなっている。テレコム大学の前身は1993年5月設立のInstitute of Telecommunications and Information Technology(ITTM)である。MMUはテレコム大学内の仮キャンパスで2年前からマルチメディア関連学部の授業を開始していた為、現在1年〜3年生がサイバージャヤキャンパスで学んでいる。

 

(2)目的

 MMU設立の背景は、MSCのIT人材(ヒューマンリソース)を確保することで、MSCで働くITスキルを身につけた人材を数多く排出するための大学である。スタンフォード大学がシリコンバレーの人材をサポートしているのと同様だと言える。サイバージャヤキャンパスでは、マルチメディア学部、IT学部があり、今後MSCの活動を支える人材を育成していくものと期待されている。

 

(3)運営資金関係

 MMUの会長はMDC(MSCの推進母体であるMDC:Multimedia Development Corp.)のオスマン会長。同大学は設立当初、5年後には独立するという条件でテレコムマレーシアから初期投資の補助を受けている。5年間のテレコム・マレーシアからの援助は、750百万RM。これには、MSC及びマラッカ校舎の土地、インフラが含まれる。MMUの初年度のOperation費用は、200百万RM。

 

(4)学部

 サイバージャヤキャンパス(MMU)は以下の4学部。

Faculty of Creative Multimedia

Faculty of Engineering

Faculty of Management

Faculty of Information Technology

マラッカキャンパス(テレコム大学)には以下の3学部がある。

Faculty of Information Science and Technology

Faculty of Engineering

Faculty of Business and Law

 

 

(5)学生

 MMUの学生数は、1997年1300名、1998年3200名、現在5800名となっている。

民族別の制限をとっていない。中国系学生数が50%以上となっている模様である。

内、サイバージャヤキャンパスでは3300名の学生が学び、マラッカキャンパスでは2500名の学生が学んでいる。2002年には学生数12000名を見込んでいる。

 ポスト・グラデュエートのコースは次のとおり。 

 1997年10月1日から修士コースを、同年10月15日から博士コースを開始した。

 1999年12月現在、MBAコースの学生は164人(18ヶ月間のコース)。修士コースは80人。博士コースは42人が存在する。将来的には、約30%をポスト・グラヂィエイトとする計画。

 サイバージャヤキャンパスからの最初の卒業生は来年であるが、既にマラッカキャンパスから卒業生が出ており、卒業後の進路については100%就職出来ており、全く問題無いとのことであった。

 

(6)スタッフ

 一方、現在の大学スタッフ数は285名、2002年にはこれを600名まで拡大させる予定。講師陣は日本、パキスタン、豪州、ニュージーランド、インド、アメリカ等、様々な国から来ている。

 産業界からの協力として、NTTを通じて3名の教授がMMUで働いており、NTT研究所出身者2名、東海大学から1名の教授がMMUで働いている。その他、ロータス社経由にて1名の教授が来ている。

(7)設備

 MSC計画の中で実施される、フラグシップアプリケーションの中で、Electronic Campus及び多目的カードが既に実験、実用に供されている。特に多目的カードについては、学生、教授の身分証明書がIC、磁気、非接触を含む多目的カードとなっており、電子マネーとしてカフェテリアや自動販売機での利用や、図書館での図書貸出、施設利用等のアクセス管理にも利用されている。

 

(8)講義の新方式

 MMUはマルチメディア大学の名に相応しく、講義内容を全てオンライン化、学生は講義をウェブベースで見ることが可能である。特にテキストベースのみならず、映像、音声を利用した講義をウェブ上で実施するように学長からの指示があり、教授陣は全ての講義を電子化するという作業が発生しており、大変な労力となっていると言う。但し、当然のことながら一般に公開されているものではなく、アクセスにはIDとパスワードが必要である。

 

(9)産業界との協力

 産業界との協力では、MSC Relation 部門が担当で、様々な企業から1)研修制度、2)研究補助金、3)R&D(Joint Venture)、4)Sponsorship、5)Laboratory等の面で協力を受けている。協力企業としては、NTT、サン・マイクロシステムズ、ロータス、富士通、HP、シーメンス、インテル、MIMOS、モトローラ、ナショナル・セミコンダクター、コンパック等、蒼々たる国際企業の名前が挙がっていた。

 MMUサイバージャヤキャンパス内には、MDCが運営する「インキュベーションセンター」が設置されており、オフィススペース提供、マネジメントアシスタント等、中小IT企業の事業スタートアップをフォローしている。

(10)研究開発及びCentre of Excellence

 研究開発にも重点をおいている。校内のR&Dファンドは、10.5百万RM.。これ以外に外部からの資金を期待している。

 学内に17のセンターを有している。主なセンターは次のとおり。

 Centre for Applied Electro Magnetics

Centre for Smart Systems and Innovations

Centre for High-Speed Broad Band Networking

Centre for Collaborative Multimedia

インド研究

卒論

   

論題

  今後50年間に世界で一番成長が見込まれる国であるインドについて、成長を牽引しているソフトウェアやアウトソーシング・ビジネスを中心に、経済、金融、政治などの観点から現在の状況を調べ、今後の成長プロセスを考えることが主題である。また日本をはじめBRICs諸国やアメリカとの関係を踏まえ世界経済がどのように推移していくかを理解していきたい。

この計画が出てきた背景:研究状況

ゼミのテーマであるITを考える上で世界一のIT国家であるインドから学ぶことが多いと考えたからだ。また急成長しているインドという国自体に興味を抱いたのがきっかけである。

研究状況    ・ 門倉貴史 2005年7月19日 『図式BRICs経済(台頭するブラジル、ロシア、インド、中国のすべて)』日本経済新聞社(後期のレポート文献)を読んでわかったこと。

<1>BRICs概要

1)  BRICsとは、ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)の4ヵ国の頭文字をつなげた造語で、「BRICS(レンガ)」をもじったもの。中期的にとらえた場合、高い成長ポテンシャルを有する新興大国のことを指す。

2) 現在、BRICs経済は急速に拡大している。2004年の実質経済成長率は、ブラジル(5.2%)、ロシア(7.1%)、インド(7.1%)、中国(9.5%)となっており、先進国のアメリカ(4.4%)、日本(2.7%)、EU(1.7%)よりも大きく上回っているのが目にとれる。先のゴールドマンのレポートには2050年の世界のGDPランキングは1位中国、2米国、3位インド、4位日本、5位ブラジル、6位ロシア、7位英国の順位になるという衝撃的な予想をおこなっている。

3) すでにBRICs経済は世界経済にただいな影響を与えている。 ・工業化の進むBRICsが原油や鋼鉄、銅、アルミニウムといった素材を海外の市場から調達する事によって、最近の国際商品市場の高騰、つまり原材料価格高騰につながっている。 ・株式市場で成長が予想されるBRICsのファンドを購入する投資家が増え、BRICs市場に海外から継続的な資金が流入している。 ・経済発展に伴い購買力のある中間層が増えることにより、最終消費市場として魅力度が増し、海外から輸出や現地生産の拡大が図られる。

4) BRICsの4つの国に共通して言えることは、どの国も国土が広いという特徴を持っていることだ。国土面積が広ければ、各種の天然資源を産出できる確率が高まり、資源不足が経済成長を鈍化する制約要因になる度合いを低くすることができる。「国土面積の上位10ヵ国」によると、1位ロシア、4位中国、5位ブラジル、7位インドと続く。

5)  4つのすべての国で人口規模が大きいということが言える。 人口規模が大きければ、経済発展の過程で必要になる労働力を供給できるので、労働力不足に悩まされることもない。「人口規模の上位10ヵ国」によると、1位中国、2位インド、5位ブラジル、7位ロシアという順番になる。BRICs4ヵ国だけで世界の人口の42.5%を占める割合になっている。

<2>インド経済の成長率

1)   インド経済は好調に推移している。最近の高成長を引っ張っているのは内需である。経済発展に伴う所得水準の向上により、購買力のある中産階級がニューデリーやムンバイなどの都市部で出現しはじめ、彼らが乗用車や携帯電話、などの消費を増やしている。また 「注」{内需の1つの柱である固定資産投資も、外国企業による設備投資も旺盛な他、政府主導のインフラ投資も増加基調にあるため、2004年から高い伸びを推移している。

2)   BRICsのなかでもインドは工業化が遅れているため、農業部門の比率が高い。GDPに占める農業の比率は22.4%で、米、紅茶、カシューナッツ、生乳、スパイスなどが主な生産である。

3)  インドの政府は近年外資誘致策を拡大しており、外資導入を起爆剤に中国にあけられた溝をキャッチアップしていく考えだ。中国のように産児制限をしていないため、安定した労働力を確保することができ、これが成長率を押し上げる要因となる。

4)  筆者は、「労働投入の伸びが高い水準で推移し、また国内貯蓄率・投資率の上昇に伴い資本ストック投入の伸びが加速することから2010年〜15年の間にインドは潜在成長率で中国を上回る」と述べている。

5)  高成長を続けるIT部門がインド経済を引っ張っている。インドソフトウエアの業界団体であるNASSCOMによると、2004年度のIT産業の売上高は1994年に比べて16.3倍に膨らんだ。インドのITの中核を担うのはコンピューター・ソフトウェアの開発とアウトソーシング・ビジネスだ。   インドのソフトウエア・サービス産業が輸出主導で急成長している。2003年度では米国向けが70%と圧倒的なシェアをほこる。最近ではインドと欧州の貿易面での経済関係が強まっているため、今度は欧州向けシェア22.5%から高まっていくことが予想される。

6)   IT産業の中で今後、飛躍的な成長が期待されるのがアウトソーシング・ビジネスだ。先進国企業のアウトソースはすでに90年代前半からはじまっていたが、インドがアウトソースの拠点として急成長するのは、2001年9月に発生した米国同時多発テロ事件以降のことである。テロ以降、外国人に発行するビザに制限を加えたため、それまでシリコンバレーで働いていた優秀なインド人IT技術者がインドに回帰し、先進国企業からの外部受託というかたちで、コンピューター・ソフトウェアの開発、ネットワークの構築、会計事務、電子決済サービス、人事管理などを手掛けるようになった。規模は2001年が15億ドルから2003年度は36億ドルと、わずか2年で2倍以上に膨らんできている。

7)  厳しい国際競争とコスト削減圧力に直面する先進国の企業が、人件費を安い海外に委託する流れは、今後さらに広がっていくと見込まれる。この規模は2008年には220億〜240億ドルと4〜5倍にまで拡大していく見通しだ。このようなアウトソーシング・ビジネスの中で得に高い成長が見込まれるのは、ヒューマンリソースや顧客サービスなどの分野である。インドのIT産業は、欧米企業のIT雇用を奪う形で中長期的に高い成長を続けていくこと予想される。

上記がこの本の中での重要な概要である。これを踏まえつつ今回3つの本を読んでみた。

・ 竹村健一・榊原英資 2005年11月28日 『インドを知らんで明日の日本を語ったらあかんよ』PHP研究所

この本は竹村氏と榊原氏の対談の会話をそのまま本にしたタイプの本である。この本の内容は知っていることが多かったが、新しい視点やインドを通して日本の外交問題はどうしていくべきかなど興味深いところがあった。この本を読んでしらなかった新たな情報、面白いと思った点などを中心にまとめていきたい。

1)  日本は地政学的にアメリカと中国という大きな山に挟まれているから、えてして、その向こう側が見えないし、情報をとろうとしない傾向がある。そのためアメリカや欧州があれだけ注目を注いでいる急成長中の大国インドについて、最近は少しずつ注目を集めているが、日本のマスコミが流す情報量はまだまだ少ない。

2)  インドは世界最大の民主主義国家である。アメリカ人は民主主義の価値をものすごく評価する国民だから、中国と違ってデモクラシーの国であることが中国と違って近づきやすいといえるだろう。

3)   世界にIT産業が登場してきたのは、1980年代で、そのころインドは統制経済の社会主義経済だった。政府は民会会社の事業部門を制限しており、どんな産業にも勝手に参入できなかったが、まったく新しいIT産業は規制されていなかった。その産業としての成長期に国が破綻してしまい市場主義体制になった。冗談で自由化前にITがブームになっていたら、政府はソフトウェア産業を国有化したに違いないといわれている。

4)   インフラはPFI(プライベート・ファイナンシャル・イニシアティブ)、今までになかった野心的なやり方でインフラ整備は民間主導で進めていく。これが成功するかわからないが、現在のところかなり上手くいっているといわれている。製造業のウェイトが高めるには道路・航空・港のインフラの整備が不可欠である。

5)   インドは医療のレベルが非常に高く、しかも同じ治療をアメリカなどで受けるよりも同じまたはそれ以上の技術で提供されているにもかかわらず非常に安い。それは医療の分野は伝統的に自由競争で企業どうしの競争により成長してきた。製薬はマッキンゼーの予想では、2010には生産全体で250億ドルにもなるといわれており、これはIT産業を軽く上回る規模である。2005年1月までインドでは、知的財産権が未整備で、製法特許だけが保護されて製品特許だけは認められていなかったため、ジェネティク医薬品どんどんつくられ、稼いだ利益を新薬の研究開発につぎ込み、ますます水準があがる、市場規模も大きくなるという好循環が起きている。

6)   インドは中国と違い親日である。インド世論調査をして「どの国に一番好意をもちますか」と聞くと日本がトップである。

7)   カーストはビジネスのネックではない。企業で働いている人がどのカーストかは企業側は知らない。結婚のみカーストは関係するのであってビジネスにはあまり関係がない。それよりも英語が話せることが前提であるが、教育によってどういう学位をもっているかが重要である。また優秀な人には地域や周りの人から教育をうけるための手厚いサポートがあり、教育により職業の選択の幅は広がっていく。

2冊目の本は ・ 平田明 2006年1月1日発行『インド株 成功の極意』ミリオン出版株式会社

経済を考える上で株式またはファンドについて理解することが必要と感じたため、今注目を集めているインド株についてシステム、購入方法を調べてみた。

1) インドの証券取引所

実は、インドの株式市場は、アジアでもっとも古い証券取引所だ。現在インドには、 主要都市ごとに23の証券取引所が存在するが、主要な証券取引所はムンバイ証券取引所(BSE)と、ナショナル証券取引所(NSE)の二つだ。  ムンバイ証券取引所は英国の統治下にあった1875年に設立された、アジア最古の取引所である。東京証券取引所の前身でもある東京株式取引所よりも3年早く設立された。  ナショナル証券取引所は1994年11月に米国のNASDAQ市場をモデルとして、全国ネットの電子取引システムを導入して設立された。コンピュータによる相場情報システムが導入されて以来、株式市場の透明性や健全性が高まったといわれている。その点でもインドの株式市場は、他の新興国の株式市場に比べて非常に発達しているといわれている。  インドは歴史が古いだけに、上場企業の数が多いことも特徴だ。ムンバイ証券取引所とナショナル証券取引所の両取引所合計の上場企業数は約5700社に達し、4000社に満たない日本の上場企業数をはるかにに上回っている。だだし、両取引所の合計した時価総額は、東京市場の1割強の規模である。また、現在の売買代金比率はムンバイ証券取引所が約3割、ナショナル証券取引所が約7割で、後者の存在感がおおきくなっている。  このほか、全上場企業数は、取り方にもよるが、9000社と多いが、新興市場のため、投資対象となる優良企業は意外に少ないともいわれている。インドの上場企業の会計制度は国際会計基準に準じており、情報開示などの透明性も高い。それでも、これだけの数の企業が上場していれば玉石混合になるのは避けられないようだ。  ちなみにインドでは、株式の受け渡しは売買日から数えて3営業日後(売買日+2日)である。将来的には売買日の翌日に決済できるシステムを導入していくようだ。

2) インド株の投資方法      外国株に投資する場合、日本人が日本の証券会社を通して直接、個別銘柄の株を買える国は限られている。インド株の場合は日本の個人投資家が直接、個別銘柄を買うことができない。インド株式市場に参加できる外国人投資家は、現状ではインド証券取引委員会(SEBE)に資格登録して、インドの国内投資家と認定された海外機関投資家に限られている。    日本の個人投資家には直接的な投資の道は閉ざされているが、ADR(米国預託証券)での取引は可能だ。またインド株で構成された投資信託(ファンド)や金融派生商品(eワラント)を購入することもできる。

3) ADRとは

   ADRというのは、米国の証券市場で米国以外の国の株式などを取引するために発行される米ドル建ての代用証券(預託証書)のことである。預託機関である米国の銀行が、自国の証券取引所(インド株ならムンバイ証券取引所やナショナル証券取引所)に株式を上場している企業から、原株の預託を受けてADRを発行する。原株は自国(インド株ならインド)の保管機関に保管される。ADRを発行する場合、アメリカの証券取引所に上場する基準を満たす必要があることから、情報開示姿勢が向上し、発行企業の信用が高まるメリットもある。    インド株のADRについては、日本では楽天証券が10銘柄、岡三証券が6銘柄、東海東京証券は委託で10銘柄、国内店頭で8銘柄を取り扱っている。また米国株を扱う証券会社であれば、顧客の注文に応じて扱うこともある。日本国内では、楽天証券がADR10銘柄と一番取り扱いが多い証券会社である。    企業や経済分析に関する情報の配信も始まった。岡三証券が2005年9月に東京・虎ノ門に開設した「アジア情報館」では、アジア各国の投資情報を収集できる。なかでもインドのムンバイ証券取引所の正式認可を得て、世界で初めてリアルタイム株価を一般向けに公開している。    日本の個人投資家がADRに投資する方法は、大きく分けて二つの方法がある。一つは国内の証券会社が海外の証券会社に注文を取り次ぐ海外委託取引である。ただし、この方法では約定が1日遅れになる。もう一つの方法は、国内証券会社が自己勘定を活用して顧客の売り、買いに相対で応じる国内店頭取引である。証券会社は常に買値と売値を提示してその日のうちに約定するのが一般的だ。    ADRで取引するための口座を開設する方法は、外国株を取引するために外国証券取引口座を開設する方法と同じだ。ADRも米国株同様に決算は米ドルで行われる。ADRを現物株と交換することや現物株で引き出すことはできない。また配当は、租税条約や為替レート変動があるため、インド市場で現物株に支払われる配当金額と一致するとは限らないので注意が必要である。さらに外国株と同様に、投資する際の最大のリスクとして為替変動リスクに注意することも必要である。

4)SENSEX株価指数とNIFTY株価指数        インド株投資をするときに注目しなければならないのは、インドの株価指数である。   代表的な株価指数は、ムンバイ証券取引所のSENSEX株価指数と、ナショナル証券取引所のNIFTY株価指数だ。    ムンバイ証券取引所のSENSEX株価指数は、1986年から発表されている株価指数だ。SENSEX株価指数は、ムンバイ証券取引所が出来高や売買代金を勘定したうえで、時価総額の大きい上位30銘柄の指数を計算している。上位30銘柄の時価総額は、株式市場全体の半分近くに達している。    特に30銘柄のウエイトを計算するときに、時価総額に浮動株の比率を乗じた計算方法を使っていることも重要なポイントだ。日本でも、単純な時価総額で銘柄ウエイトを決めずに、市場で取引される可能性のある浮動株で時価総額を使うべきだという要求が強まっている。そうしないと固定株が多くて投資しにくいにもかかわらず、時価総額が大きい銘柄に株価指数が左右されてしまうからだ。    浮動株比率は、政府やオーナーといった固定株主を除いた浮動株が、発行済株式数の全体の何%あるかを示している。外国人機関投資家は、浮動株に見合う時価総額で計算された株価指数を必要とする。そういった点でも、インドの株式市場が外国人投資家の注目を集めている。    もう一つの主要株価指数はナショナル証券取引所が、スタンダード&プアーズ社と提携して発表しているS&P NIFTY株価指数だ。時価総額上位50銘柄の株価指数で、時価総額そのものを使って計算している。    NIFTY株価指数採用の50銘柄の時価総額は、インドの株式市場全体の6割近くに達している点が特徴。この他にも、中小型株を含めたさまざまなサイズの株を取り込んだ株価指数がシリーズで発表されていることも魅力だ。インド株投資を始める段階では、このSENSEX株価指数採用の30銘柄と、NIFTY株価指数採用の50銘柄について理解していれば十分であろう。

4) インドの投資信託        成長著しい新興国に投資したくても、投資情報が限られるため、個別株投資に二の足を踏むことは多く、投資信託は便利だ。最近では東欧、トルコ、タイ、インドネシアなど開発途上国を対象にした投信の高いパフォーマンスが注目されている。そしてBRICs諸国や東欧、トルコなど新興国に投資する投資信託の販売が急増している。投資信託協会によると、新興国の株式や債券などに投資した投信の純資産残高は、2005年7月末時点で1兆113億円となり、前年同期に比べて20%増え、初めて1兆円を超えた。    インド株への投資熱も高まり、日本でも、2004年9月に国内初の「インド株式オープン」投信が設定されたのを皮切りに、インド株式を対象とする投資信託の設定が相次いでいる。インドに投資する投信の純資産残高は2005年7月末に1600億円となり、前年時の642倍に達している。海外で設定して日本で販売しているものも含めると、純資産残高は4400億円に膨らんでいるという。    先進国に比べて相場変動のリスクが高いものの、経済成長に伴って高利回りが期待できるとして、個人投資家の資金が流入しているためだ。その背景には、インド経済が世界経済の中でも特に好調に推移していることがある。先進諸国の株式市場では全般的に株価の上値が重く、資金の運用対象としての魅力が薄れている。また、新興市場の中で主要な株式投資国となった中国が、金融引き締め政策の実施で、景気や株価の先行きに不透明感を強めていることもある。またインドが外資に対する各種の規制緩和策を積極的に進めていることも、投資家の安心感を誘っている。    インドの株式市場には、ITソフトウェア関連企業やエネルギーなど、幅広い業種の企業が上場しているため、インド株投信は中国株投信に比べて投資分散効果があるといわれている。手数料は一般の投信に比べてやや高めだ。    現在、日本で販売されている主なインド株投信には、国内型投資としてPCAインド株式オープン、HSBCインドオープン、ドイチェ・インド株式ファンド、UFJパートナーズ・ドイチェ・インド株式ファンド、野村インド株投資、外国型投信としてインド・フォーカス・ファンド、インド・アドバンテージ・ファンドなどがある。    「PCAインド株式オープン」は日本におけるインド株ブームのさきがけとなった投信だ。2004年9月に運用が開始された当初の純資産残高は20億円程度だったが、インド株の上昇や新規の資金流入で、2005年8月末時点の純資産残高は536億円の規模に膨れ上がった。    野村證券が2005年6月に運用を開始したインド株投信「野村インド株投信」は、運用開始日までに1000億円強の資金があつまり、募集を続けると資産額が運用の上限を超える可能性が生じたため、新規の販売を一時停止した。実質的に即日完売という盛況振りを示した。    今後のインド株式市場の成長性や、日本の個人投資家が直接、個別銘柄を売買できないことを考慮すれば、インド株投信は魅力ある商品ということもできるだろう。

3冊目は 比較ということで一つの本では上手くデータが集まりづらいため、2冊の本から比較データを載せてみた。最後のページにあるので見ていただきたい。

研究の目的: 目的+研究方法

この研究はインドという大国を通して、これからの日本や世界の動向を考える上で必要不可欠なトピックだと私は考えている。これからの1年間という研究だけでは今後の予想は上手くいくかもしれないし、まったく的外れになるかもしれないが卒業論文として考える以上に、今後の自分の人生に影響を与えうる問題だと捉えているので、できるだけ幅広い視点でインドを研究していきたい。 方法としては、インドに関係する書物を中心に情報を得ていく、しかしそれだけでは、ただの報告書になりかねないので、よくインドについてかかれることが多い『ロンドン エコノミスト』や新聞などを通しえ、独自の問題意識を持って取り組んで生きたい。

文献リスト(今後読みたいもの) 単行本 ・ 門倉貴史 2005年12月12日出版 『手にとるようにわかるインド』かんき出版 ・ 島田卓 2005年7月28日出版 『巨大市場インドのすべて』ダイヤモンド社 ・ 小島眞 2004年4月29日出版 『インドのソフトウェア産業』東洋経済 ・アジア&ワールド協会 2005年11月9日出版 『BRICs経済がみるみるわかる本』PHP研究所

参考文献

  • 内川秀二『躍動するインド経済―光と陰』アジア経済研究所、2006
  • 岡橋秀典編著『インドの新しい工業化 : 工業開発の最前線から』古今書院、2003
  • 小川忠『インド多様性大国の最新事情』角川書店、2001
  • 木曽順子『インド開発のなかの労働者 : 都市労働市場の構造と変容』日本評論社、2003
  • 小島卓『やがてインドの時代がはじまる : 「最後の超大国」の実力 』朝日新聞社、2002
  • 小島真『インドのソフトウェア産業―高収益復活をもたらす戦略的ITパートナー』東洋経済新報社、2004
  • 榊原英資『インドIT革命の驚異』文藝春秋、2001
  • 榊原英資、吉越哲雄『榊原 英資 インド巨大市場を読みとく』東洋経済新報社、2005
  • 佐藤隆広『経済開発論 : インドの構造調整計画とグローバリゼーション』世界思想社、2002
  • 島田卓『超巨大市場インド = Mega market India』ダイヤモンド社、2002
  • 島田卓『インドビジネス―驚異の潜在力』祥伝社、2006
  • 重松伸司, 三田昌彦編著『インドを知るための50章』明石書店、2003
  • 中島岳志『インドの時代 豊かさと苦悩の幕開け』新潮社、2006
  • 日本貿易振興会編『アジアの投資環境比較』ジェトロ
  • みずほ総合研究所『BRICs―持続的成長の可能性と課題』東洋経済新報社、2006