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*前回リアペ
-異文化、超域、現代文化等、学内他学科との棲み分け
-「観光」は複雑な文化事象
-一つの絶対の(伝統?)文化は有り得るか?
-観光研究の一部はカルチュラルスタディーズによって行われる。
→カルチュラルスタディーズ的な視点は観光研究において重要であるが、あまり学生に浸透していないのでは?
*「交流文学の方法」の目的 ~再考~
-構造主義(二項対立)とポスト構造主義(脱構築、相対化)を中心に、20世紀以降の学問のクイーンである、批評理論を知ること。(p115)
-それらは、大学の講義で前提として使われている考え方であり、他に語る内容があるため、方法論についてはわざわざ説明されない場合も少なくない。
*コンテクストを司るものとしての差異(他者構築)を伴う三領域
-他者構築→何かと何かを2つ照らし合わせる事で分かってくる。
Ex)彫刻:彫った部分と、彫られていない部分の2つを照らし合わせる事で、描いたものが分かってくる。
-人種(ポストコロニアル):帝国/植民地
-労働者階級(マルクス主義):資本家/労働者
-フェミニズムとジェンダー:男/女
*批評理論による他者構築2 ~マルクス主義批判~
-文学作品はある特定の歴史的時点に生じた「産物」
-テクスト生成(動く:何かが生み出されて、変化していく様)には、政治的、社会的、経済的条件が絡み合っている。
**マルクス主義の二項対立
-土台論
--上部構造(法律、政治、社会や文化など)/下部構造(経済)
--下部構造が上部構造を規定する
-階級闘争論(誰かが誰かを支配している)
--支配/被支配
**イデオロギーと批評理論
-イデオロギー(あるものの見方、考え方)は批評理論の全てに反映する
→批評理論と歴史的背景 cf.科学論
-時代拘束的という意味で、「世代論」も影響下
**マルクス主義批判
-社会:土台論
→法律、政治/経済
-歴史:階級闘争論
→正-反-合による社会進化論。
ヘーゲルの観念的弁証法を唯物論的弁証法へ変容
-個人:イデオロギー論
→虚偽意識による受容の強制
*マルクス主義批評への批判
-上部構造(文学含む)が下部構造(経済)だけで決定されるのか?
-社会的差異は「階級」だけか?
(マルクス主義は資本家/労働者だが、民族の違いなども考慮するべきであり、それだけでは語れないのでは。)
-文学作品は支配階級のイデオロギーを反映するだけなのか?
**ポストマルクス主義による解決 ~土台論~
-上部構造の自律性(エンゲルス『マルクス主義と文芸批評』)
-アルチュセール(仏 1919-1990):ポストマルクス主義哲学者。ラカン+マルクス
→無意識(社会)による意識(個人)の決定。ラカンの精神分析とマルクス主義の二重写し
→上部構造-下部構造の関係は建築的比喩ではなく「重曹的決定」がなされるもの
**ポストマルクス主義による解決 ~階級闘争~
‐社会を動かすのは先験的に労働者であるといえるか
‐「労働者階級」なるものは、ヘゲモニー闘争(覇権争い)の結果、事後的に構築される
**ポストマルクス主義による解決 ~イデオロギー論~
‐イデオロギーは相対するイデオロギーによって出来ている。
‐文学作品の中に共存する支配者階級のイデオロギーと被支配者階級のイデオロギー
--ポリフォニー(多声性)
→「それぞれに独立してお互いに融けあうことのないあまたの声と意識」
(ドエトフスキーについて、プフチンの言葉)
→ほぼ単一に見えるプロパガンダ(イデオロギー宣伝)さえも、一構造の周縁に位置するテクスト
--ヘミングウェイ『われらの時代に』間章7(p116-117)
→“読む”・“解釈”・“判断”する事は別もの!!
*コードの脱中心化
-読む
--物語(というジャンル)と文化コード
--作者と読者の間のコードのずれ(p119-120)
-解釈
--塹壕と娼館
-批評
--戦争と売春(戦争:表向きのコード、売春:言ってはいけない、表向きでないコード