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13/01/21/3

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*交流文学論2〈第14回〉
**中国語の定着
-八十年代までに勝負ありと思われた英語教育派VS中国語教育派
-「標準語」運動は中国語教育派に公然と中国語、中華文化を推進する機会を与え
-中国の経済成長という外的要因
-中国語はもはや後戻りできないトレンド
-小学校卒業テストなどの振り分けテスト
--富裕な英語家庭で中国語重視の私立幼稚園が支持
-高等教育
--かつての中国語教育の牙城、南洋大学(1957~1980)の校地を継承し、1992年に大学に昇格した南洋理工大学。
---「南洋大学」への改称論も。
**「ロイヤル・ファミリー」、リー家の教育
-英語家庭
-初等、中等教育は中国語
-高等教育は英語
-多民族社会の諸事情は「シンガポーリアン=英語」さえ許さない。
**シンガポール華語文学再考
-70%以上が華人(中国系民)であるシンガポール
-話し言葉は広東語、福建語などの方言だった。
-書き言葉は共通
--ほかの中国圏同様、漢字は紐帯
**中国語文学の潮流
-中国、台湾、香港、マカオの中国語国語世界
-マレーシア、シンガポールなどの中国語民族語世界
-中国や隣国マレーシアから情報、人の流入(移民や留学生)
**シンガポール在住作家丁雲
-開高健記念アジア作家講演会シリーズ16
-マレーシアからシンガポールへの放浪
-作品テーマ
--故郷(民族問題、都市化)
--異郷(シンガポール)
--現代史(労働運動、マラヤ共産党)
--宗教(キリスト教に改宗)
**生活の糧としての文学
-東京23区と同面積の都市国家
-日本を除くアジア各地、「文学」で自活できない
-作家専業は退職者や主婦(夫)
-ほぼ全員が兼業作家
**文学はどこに
-逐次刊行物
--日刊紙は、英語、中国語などの新聞が一つのビルに統合。
--別刷りの文学ページ「文芸副刊」も純文芸系は『職合早報』の「文芸城」のみ。
--文芸団体の同人会誌の他、出版社による文芸誌なし。
--海外への投稿
---マレーシア、台湾、香港、中国や他の華人世界
**「世界華文文学」の一環としてのシンガポール華人文学
-教育省と主要三文学団体(文芸協会・作家協会・錫山文芸中心)の『シンガポール華文作家伝略』によると、540名。
-物故作家100名を除き、団体に所属しない作家を加えると、およそ500名の華人作家が現役。
**華人文学と日本
-華人文学の主要テーマの一つである日本。
-「五尺にも満たないチビ瓜が、両手を腰にあてがったまま、ぶらぶらとアヒルのように歩きまわり、ガアガア怒鳴っていた。もう一人は、逆にほとんど口を開かず、濃い眉毛の奥にはめ込まれたトビ色の小さな目で、悪辣そうに様子を窺っていた。」(苗秀『残夜行』(めこん))
-「昭南」駅で検問中の日本兵の様子
**軍国日本をどう読み解くか
-1942年から45年の「三年八ヵ月」は、シンガポール(昭南)の日本軍政時代。
-新興国にとって重要な国民史の一齣
-国立文書館のオーラルヒストリーセンターも日本軍政期の記録から。
-翻訳作品
--前期「残夜行」
--「シンガポール華文小説選」
--「マレーシア抗日文学選」
--画文集「チョプスイ」