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12/07/16/3

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*交流文学論<第14回>
*差異(他者構築)を伴う三領域
-人種(ポストコロニアル)…③
--帝国/植民地
-労働者階級(マルクス主義)…①
--資本家/労働者
-フェミニズムとジェンダー…②
--男/女
-※これらをまとめて扱うカルチュラルスタディーズ(CS)

*フェミニズム批評とジェンダー批評
-フェミニズム批評は女性に特化
-男性と中性:クイア(セクシャルマイノリティ)は入りにくくジェンダー批評の領域か

*構築主義(社会構成主義)
-社会の構築は言語を通じてのみ行われ、言語に従属することでのみ、主体は成立する
-主体の集合が社会を成立させるわけでも、社会に外在するわけではない
-社会的構築=言語的構築
-構築主義(構造)vs実存主義(本質)

*観光学部とCS(Cultural Studies)
-2006年度から交流文化学科開設
-交流も増えれば観光もふえる
-英語名は当初
--Department of Cultural Tourism
--Department of Tourism and Cultural Studies

*理論による研究の活性化
-狭義の文学の理論ではない
-広義の文学の理論
--CSの研究範囲とほぼ同じ
-批評理論による理論的解釈
-CSによる実践

*文学研究とCS
-CS:近代以降の文化の働きを理解する
-文学を文化的実践の一つとして検討可能

*CSの出現
-研究・学説史(=先行研究)の重要性
-系統1
--フランス中心の構造主義
---経験を記述するだけでなく、経験を可能にする足元の構造をつきとめる
---伝統(文化の中で自然に見える者)はすべて創出されたものである
---例:バルト
-系統2
--イギリス中心のマルクス主義
---人々の表現としての民衆文化(Popular Culture)
---人々に押しつけられた大衆文化(Mass Culture)
---例:バーミンガム大現代文化研究センター

*さまざまな緊張関係
-民衆文化(回復)/大衆文化(抑圧)
-文化や実践による「呼びかけ」
-呼びかけ(interpellation)の言うがまま?
-行為の主体性(agency)はどこまで規制されているか?
-民衆文化の価値の表現/欲望が想像される仕組み
--民衆文化は大衆文化から作られる

*緊張関係が高まる場
-マイノリティ
-移民
-女性

~それぞれの文化と各々のアイデンティティ

*文学研究とCS(キャノン)
-文学のキャノン(経典、古典)
-民衆文化の奨励は「世俗化」か?
--読むべきもの(?)を正しい読みかたで読む(??)
-CSによるキャノンの拡大
--マイノリティ文学
---ジェンダー、民族
--ポストコロニアル文学
---国家

*文学研究とCS(キャノン)
-文学的美点―
--によって読むべきものが選ばれたのではない
---限られたジャンル、陰られた地域の代表
--という価値基準は非文学的な基準でゆがめられてきた
---例:人種やジェンダー
--の概念自体が争点
---利害や目的のない唯一の基準?

*文学研究とCS(分析方法)
-文化はまとまりのある社会の「全体性」のきざしである
-マルクス主義(史的唯物論)的なCSの見方
--下部構造は上部構造を規定する
-ヘゲモニー:支配の仕方

*文学研究とCS
-CSの、記述より介入を望む姿勢
-民衆文化(非高級文化)研究の意義
--高級文化が確立しているイギリス
--高級文化を的とするアメリカ

*文学研究とCSの区別
-研究する価値があるかどうかの問題
--対象そのもの
--個々の倫理
-解釈方法の短所、長所の問題
--鑑賞的解釈(文学○、CS×)
--徴候論的分析(文学×、CS○)

*文化批評
-カルチュラルスタディーズ:CS(文化研究)
--文化一般についての学問横断的研究手法
-ハイカルチャーだけでなく、ロー(サブ、カウンター)カルチャーへの着目
--古典(キャノン)再考
-価値評価でなく、文化的背景における作品の関係づけ