FrontPage | 一覧 | 検索 | 更新履歴(RSS) | 新規作成
はてなブックマークに追加 はてなブックマークを表示

12/06/11/3

差分表示


*交流文学論<第09回>

*ソシュールのポスト構造主義(P95)
-ラング(言語体系)/パロール(個々の発話)
--差異の体系
--語(意味するもの)と意味(意味されるもの)が切り離されているならば
---そんなことができるのか?
-意味作用の本質的不安定性の発見
--非決定論としての相対化=ポスト構造主義

*ロラン・バルト(1915-1980)
-フランスの思想家、批評家
-構造主義からポスト構造主義へ鮮やかな変化を遂げた思想家(イーグルトン)

*バルトの思考の推移
-フォルマリズム 1950s
--デノテーション/コノテーション
--文字どおりの意味/言外の意味(神話)
-構造主義 1960s
-ファッション、料理の構造分析(P101-102)
--システム(言語におけるパロール、''範列'')
--シンタグム(言語におけるラング''連辞'')
-作者の死 1968-

*テクストの快楽とは
-読者はテクストと意味の体系とを結合し、作者の意図を無視することができる
-快楽
--''広義の'':至福とその周辺を含む
--''狭義の'':至福
-狭義の快楽を読むことが、文化の習慣に合致≒退屈
--小林秀雄の能

*ポスト構造主義者、バルト
-二項対立の発見はむなしい
--リアリズム小説であっても語と意味は安定して繋がらない
-コード P137-139
--解釈
--含意
--象徴
--行為
--文化

*言語と革命
-クリステヴァ(1941-)
--アメリカのフェミニズム文学批評のパイオニア
-主体は何か
--神~理性~''無意識''
-何処が「革命」か
--男尊女卑という安定関係の破壊
--父権性

*精神分析批評
-フロイト的解釈
-ユング的解釈
-ラカン的解釈

*フロイト
-ジークムント・フロイト(1856-1939)
-オーストリアの精神分析学者
-精神医学や臨床心理学の基礎となっただけでなく、20世紀以降の文学・芸術解釈に深く影響
-意識/''無意識''

**成長する/''しなければならない''動物-人間
-子どもを大人にするメカニズム
-エディプス・コンプレックス
--ジェンダー批評からの異論

**エディプス・コンプレクス
-母親に対する近親相姦的欲望と父親憎悪
-ギリシャ神話の悲劇の一つ「オイディプス」

**無意識を読む-記号
-◎アイコン(類像):メトミニー
--''換喩'':たこ焼き~写真
-◎シンボル(象徴):メタファー
--''隠喩'':目玉焼き~言語

-インデックス(指標)
--煙は火事の(自然的)象徴

*ユングのフロイト批判
-無意識と性の関係×
-集合的無意識と原型
--民族の記憶と神話
-原型の事例
--壁、ペルソナ、アニマ、アニムス
-''原型は夢、神話、文学に頻出''

*ラカン
-ジャック・ラカン(1901-1981)
-フランスの精神科医、哲学者、精神分析家
-フロイト+ソシュール
-無意識も差異の体系

-メタファーとメトニミー

**無意識もメトニミー
-言語は''差異''の体系(ソシュール)
--いつまでたっても「本質」にたどり着けない
--たらいまわしされるばかり
--「''構造''」があるだけ

**ラカン的図式
-''鏡像段階''
-自我は誤認
-言語とは
--無意識の欲望を表明するためのものだが、メトニミー的で絶えず言い足りない

**想像界・象徴界・現実界
-幼児の発達初期段階で''自他の区別''がつかない状態(想像界):必然
--幼児が鏡の自分を見つめて「鏡像段階」による自己''イメージ''発見
-周囲との差異、類似に''気付いた''状態(象徴界):妄想
-自我と無意識のはざまで、''言語''という記号表現を受け入れた結果、''欠如''が滞留した状態(現実界):混沌

**ラカンの欲望
-言語はメトニミー的たらいまわし
-''欲望''はこうしたぴったりしないという「欠如」から生まれる
-言語とは
--現実を空虚にし欲望へと変えるもの

**なぜラカンか
-フロイトの「父」からラカンの「母」へ
-※女性差別の先入主を探るフェミニズム
-ラカンの言葉
--"ラカン主義者になるのは勝手。でも私はフロイト主義者"