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13/04/29/3

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復習

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授業内容

メタフィクション

  • 作中で登場人物に文を読み上げさせるなどして、それが作り話であることを意図的に読者に気付かせること。語り手が前面に出てくる。
  • 例:ドラマのナレーション、劇中劇、コントの客いじり

  • 『草枕』においては、間接経験と直接経験の中の遠近法を際立たせている。

テクスト

  • テクストが読者に働きかける
  • 経験を思い起こさせるのがテクスト
  • 個々人の経験の全てを他者に伝える事は不可能である。小説を読んで読者が思い浮かぶものは、テクストが与える印象ではなく、伝える事や記憶として留めておく事が難しい経験の断片である。(細かな経験は些細なことから思い起こされる)

  • テクストは意味を“こうだ!”と示すものではない(テクストが自立して存在することに対する批判)

テクストの解釈

  • 小説の意味は読者とテクストの相互作用で作られる。
  • 小説には、読者が読んでいて必ず引っかかる箇所が存在する。読者はそれを解釈するにあたって、コードを絡めての解釈を行うので、ある程度同一方向に誘導できる。
  • コードの例:自分の所属する時代、規範(小説の場合は文学ジャンルや芸術様式)、慣習、経験

解釈共同体

  • テクストの意味は読者個々人にあるが、各々から同じような解釈が出てくる集合体。
  • 例:地理学のゼミに所属する人は、無意識に地理学と絡めて物事を解釈する。

物語(ナラティブ論)

  • ストーリー(時間順)
  •   ―出来事を時間に沿って並べたもの

       →妻が重い病気になった。夫は毎日泣き暮らすようになった。

  • プロット(因果関係)技法として高度(理由は~である、とつなげる必要があるから)
  •   ―出来事は再構成したもの。あらすじ。

       →夫は毎日泣き暮らすようになった。理由は妻が重い病気にかかったからだった。

  • 通常、小説の技はストーリーではなくプロット

差異

※次回の講義で詳しく扱う

  • 「オリジナルとコピーの差異の消失」 ベンヤミン
  • 発信に対して、主観を交えない受信が行われる→受け手と送り手の区別が難しくなる
  • 例:鮮明な写真と実際の風景

  • 思考は消えていくから価値がある