交流文学論2<第12回>
シンガポール
- 1.島嶼部(木の世界)
- 2.オーストロネシア
- 3.湿潤熱帯
- 4.435万人、697平方キロ
- 5.中国
- 6.大乗仏教
- 7.イギリス1819-1963(マレーシア連邦1963-65)
- 8.リークアンユー、1965
シンガポールのことば
- 華人7:タミル2:マレー人1の多民族社会
- マレーシア、インドネシアの両イスラム大国にはさまれた小国
- 中国・北朝鮮並みの一党独裁:PAP(人民行動党)
- 公用語:
- マレー語、中国語、タミル語
- 英語※共通語かつ行政語として、“事実上の国語”
シンガポールの英語
- イギリス領東インド会社社員ラッフルズが1819年に「発見」・建設したシンガポール
- 英語は宗主国側にもっとも有利な言葉
- 植民地時代の言語間のヒエラルキーは英語を頂点
- のちに植民地期から脱植民地期にかけて標準化
シンガポール独立後の二言語政策
- 英語を柱とする“二言語”政策
- 与党(人民行動党)支持率が低下した70年代末以降
- 英語オンリー=欧米的価値観の普及に対抗
- 母語による道徳(公民)教育の強化
- 「講華語」(共通中国語を話しましょう)運動
- 大多数を占める華人は、特に儒教が選定された。
- 家庭内言語である中国語方言(福建語や広東語)の追放
二言語政策、本当の理由
- 私はずっと人民に、再び方言を話さないこと、共通中国語の学習こそ必要であることを呼び掛けている。たぶん皆は英語と中国語を学び、家庭内では中国語方言を話しているだろう。これは無理なのだ。私はこれが無理であることを知っている。脳のより多くの部位を占め、より多くの領域を使ってしまう。(中略)だから私は共通中国語に改めたのである。
- (Keeping My Mandarin Alive:Lee Kuan Yew's Language Learning Experience)
- 英語+標準中国語
シンガポールの文学
- 華人文学
- 英語系タミル人文学
- マレー人文学
- ※マレー語、華語とも、50年代までの全マラヤの出版、作家活動の中心は大都市シンガポール。
シンガポール英語詩
- 本章の主題
- “英語以外に表現手段を持たない”人たちによって“作られつつある”文学。
- モダニズム以前の英語詩から。
- 自分の国としての現地「マラヤ」がテーマに。
- 個人の抒情と公的愛国
コモンウェルスの文学
- イギリス植民地の英語圏文学
- ポストコロニアルの三段階
- 英文学の模倣段階
- 脱植民地のナショナリズム段階
- 現地化段階