交流文学論<第12回>
解釈的循環
- 結論から導き出す
- 統一性はテクストではなく、読み手の解釈にある、あるいはよる
- 汚染されないあるいは超越的な、神の視点はあり得るか
アレゴリー
- ことばの彩
- 言い間違い
- 勢い
- これらは特に意味がないと思われるが…
- メタファーあるいはメトニミーとして捉える
歴史問題の本質
- 歴史もまた語られたものである
- 解釈のない真実はない
- =意識の構造を通らない情報はない
言術と力
- 主観のない客観的事実はない
- ことばこそ人間の中心的な活動
- どんな秩序も更新され得る
フーコーとまなざし
- ミシェル・フーコー(1923-84)
- 狂気/正気
- 病気/健康
- 有罪/無罪
- cf.アメリカの弟子・サイード
結局ポスト構造主義とは
- =ディコンストラクション
- 非決定論
- 失敗(=沈黙)を常に抑えきれない人間
読者中心の理論
- テクストが何を意味しているのかではなく、テクストが読者の心にどのように働きかけるか
- 観光研究との親和性の高さ
読者の「経験」
- テクストの意味は読者の経験
- 印象、読後感ではない
- テクストによって誘発される反応すべて
- むしろ読後の整理された解釈と異なる
- ※それらの反応すべて人に伝えることは不可能
テクストと意味
- テクストが自立して存在することへの批判
- テクストに意味が内在し、読者がそれを取りだすという手順ではない
- 作者の意図は意味を止める「釘」ではない
現象学p197
- 探求の真の対象はわれわれの意識の内容であって、外界の事物ではない(フッサール)
- 解釈あるいは「読む」とは、対象(テクスト、観光地…)が接近することを読者(ゲスト)に許すから
- 作者から読者への「集中」の移動
ハイデッガー(1889-1976)の現存在(Da-sein:人間)
- われわれの意識は
- われわれの世界でなく、われわれの世界でもある
- 思考は常に状況、つまり歴史の中にあり、それは外在する社会的なものではなく、個人の内部的なもの
構造主義詩学における読者
- ジョナサン・カラー(1944-)
- アメリカ、コーネル大学教授
読者の心理学
- 自己アイデンティティへの引き寄せ
- 知識は発見されるのでなく、作られる
- 主観主義批判
差異(他者構築)を伴う三領域
- 人種(ポストコロニアル)
- 労働者階級(マルクス主義)
- フェミニストとジェンダー
フェミニズム批評とジェンダー批評
- フェミニズム批評は情勢に特化
- 男性と中性:クイア(セクシャルマイノリティ)は入りにくくジェンダー批評の領域か
反フェミニズム的要素の発見
- ホームメイド
- ママの役割
- ディズニーのモチーフの多く
前期レポート題目
- 教科書および授業内容から文学理論を一つ選び、なるべくわかりやすく2000字程度でもとめよ。
- 7/30