FrontPage | 一覧 | 検索 | 更新履歴(RSS) | 新規作成
はてなブックマークに追加 はてなブックマークを表示 編集 | 編集(管理者用) | 差分

11/07/11/5

編集

プロジェクト報告

編集

まなざし観光

日本とアジア

  • 朝霞フィールドワークを検討中

モンゴルのビデオ資料を視聴

海外合宿

スケジュール表配布

  • 確認の読み合わせ
  • 海外合宿ゼミ内参加者16→4名?

購読「キャメロンハイランドのオランアスリ・ツーリズムの可能性」

1.マレーシアにおけるツーリズムの展開

  • マレー系、中国系、インド系など多種多様な民族/歴史文化/自然豊か/治安良/物価安/施設整備/英語圏/穏健なイスラーム国
    • TurlyAsiaMalaysia?:マレーシアこそ本当のアジア
  • 外貨取得2000年
    • 1位:製造業
    • 2位:ツーリズム産業
    • 3位:パームオイル業
  • 2004年以降外国人入国者数は右肩上がり
    • ASEAN諸国、以外のアジア諸国、中東諸国、欧米諸国やオーストラリア
  • ツーリズム産業の発達
    • 国民統合政策の一手段
  • 自然豊かで、多種多様な民族・言語・宗教集団や、歴史的経緯を異にするさまざまな地域の歴史・文化から成り立っている世界にまれなる「わが国」を国民に再発見させる
    • ⇒あらためて「マレーシア国民意識」を醸成するねらい

2.マレーシアの観光地・観光資源

  • 豊かな自然を残す国立公園、伝統文化を残す数多くの先住民族の世界の広がり
    • エコツーリストの集客
  • 航空路や自動車道の発達
    • 一大観光地ネットワークの形成
  • 植民地経験を都市景観に刻み込んだ歴史遺産
  • 多民族文化を観光資源とするアーバンツーリズム
  • 高原リゾート地における多様なツーリズム
    • 1年を通して国内外からの観光客の訪れ

3.周辺的社会集団・最下層としてのオランアスリ

  • オランアスリとは誰か
    • セノイ(54%)、ムラユアスリ(43%)、ネグリト(3%)の3グループおよび18のサブ・グループからなる半島部マレーシアの先着・先住民族集団の総称
    • 半島部マレーシアの人口の約1パーセントの割合
  • 山地や海辺の密林内部遠隔地、縁辺地に点在。しかし低地密林地域の各種開発、都市化に伴い都市地域内部に取り込まれつつある

最下層に組み込まれたオランアスリ

  • JHEOA:オランアスリを保護政策の対象に
    • 社会的地位向上や民族集団との融和
      • 教育、公衆衛生、経済、住宅および一般福祉、インフラの整備・開発
  • 遠隔密林地帯→縁辺部
  • 山地→平地
    • 再定住プロジェクト
      • 主流社会とは無縁だったオランアスリ→主流社会に組み込むことで結果として下層、最下層に位置付けることに

さまざまな開発プロジェクト ~固有の生活文化自体の存続の危機~

  • 現金獲得契機を与えることによって絶対的貧困状態から脱却、外部社会との接触・交流を通して開発経済への統合を促進
    • どの程度具現化されるのか?
    • ツーリズムの展開が与える影響とは?
    • オランアスリはどのように参画してくるのか?
      • キャメロンハイランドの事例

キャメロンハイランド素描

  • 複合的ツ-リズム空間
    • 避暑地/茶園/野菜農園/冷涼な気候と新鮮な野菜/展示販売する観光農園・市場
      • 高原リゾート+アグロ/エコ/エスニック/長期滞在地
      • 森林面積の減少=都市的土地利用の増大、宿泊施設の増加
  • 華人39%、インド系19%、マレー16%、オランアスリ15%、出稼ぎ外国人11%
    • →民族的多様性

5、キャメロンハイランドのツーリズムとオランアスリ社会

  • スンガイ・ルイル(開発村)、残り大部分は未開発村
  • オランアスリの主な職業
    • 公務員・公営企業・ホテル従業員、賃金労働者(71%)、農業・狩猟・採集・自営業(29%)
      • 経済的に安定
    • 農園の増加
      • 常雇は外国人労働者、オランアスリは繁忙期の臨時雇い
      • ⇒農園拡大・アグロツーリズムの展開≠オランアスリの経済発展
      • むしろ仕事を奪われ、密林伐採や河川の汚染により
      • 伝統的生活領域が脅かされている

オランアスリ観光とオランアスリビジネス

  • アグロツーリズムとの多種多様な関わり方
  • ツーリストへの販売
    • 貴重な現金収入源
  • 1994年、クラフトセンター設立
    • 伝統的な日用品や工芸品の製作により市場と結び付ける意味合い:接触の機会、収入獲得の契機
  • オランアスリ観光
    • 彼らの生活文化を観光資源として提供し対価を得る生存戦略
  • オランアスリ・ビジネス
    • オランアスリ観光の中でもオランアスリが主体的に起業し、直接あるいはエージェントを通じて現金獲得する生業

オランアスリ観光

  • 典型例である「オランアスリ村訪問ツアー」
    • 「観光されるオランアスリ」として商品化、採集生活を「売り」にした村の出現
  • オランアスリ・ビジネスに参加しているのは限られた集落のみ
    • ほとんどが観光道路から遠く離れた内奥部に位置しているため。
  • ⇒一部のオランアスリのみに有効

6、オランアスリ観光のゆくえ

  • 観光開発の発展は就業機会の拡大と捉えることも可能
    • ※オランアスリ雇用を忌避する風潮の蔓延
    • 就労観念に乏しい
      • 「今日を生きているに過ぎない。明日はあっても将来という観念がない」
  • ☆新しい経済生活に誘導するプロジェクト
    • 「オランアスリ村民宿?/エコツーリズム」
      • リーダー、フォロアー関係の構成が必至
      • →僻地で適用不可能
  • ☆彼ら自身を観光資源に!(観光オランアスリ)
    • ツーリストとの出会いは「幸せである・刺激を受ける」(86%)
    • 回答者のうち54%がツーリストとの何らかの形で関わりを持つ
    • ※森林伐採による弊害、伝統技術の喪失が深刻な問題に
      • JHEOAによる支援は「脅威」をも生んでいる
    • オランアスリ=the Last Malaysian
      • 貧困克服、生活水準向上、社会経済的地位の向上のみならず、「人権と尊厳」の観点からのアプローチの必要性

問「人権と尊厳に配慮した観光とは?」

  • 先住民自身が自身の手で自文化をアピールし、観光資源化させたもの
  • 台湾山美村の成功例
    • 山美村も国や専門家の協力が得られず、観光地化に苦戦した。先住民自身が自文化をアピールしようと思っても、そうした力ある人の理解と協力が得られなければ難しい。