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09/10/20/3

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プロジェクト報告

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ICTプロジェクト

観光まちづくり

  • 11/7(土)川越フィールドワーク
    • 朝10時に川越駅集合
    • 7日の前に集まる日はまた後日メーリスによって報告

エスニックメディア

  • メディアによって報道が食い違うようなニュースについて考える
  • 報道のブレとは

トラベルライティング

  • 今週は2年生がショートリスト作成

日本とアジア

  • 講読
  • 次回2年生担当のマレーシアの章終了予定
    • フィールドワークの候補地としては、谷根千の戦跡や米軍基地など

まなざし観光

  • なつかしい論:巣鴨へのフィールドワークと案あり
  • エキゾチック論:講読『イメージの楽園』
  • 2章が終わったので次回3章から
  • 1人1章担当し、プレゼン⇒意見交換⇒ブログに書き込む

グローバルスタンダード

  • スターバックスの本に決定
  • 1人1冊を担当するやり方から1冊をみんなで担当するやり方に変更

ホームステイ

  • ブルネイへのホームステイ
    • 3月の1週目出発予定
    • 金額は7,8万円
    • 詳細は改めてメールで

その他連絡

講読(p.231-p.256)

工学的民主主義の陰路

  • 工学的民主主義の問題点について
  • 民主主義を強制するという反民主主義的な設計が必要
  • 設計者の公的な意志はいったいどこからやってくるのか

宿命的な意志を流し込む

  • 数学的民主主義の問題点について
  • 数学的民主主義は自動的に蓄積された個人情報をもとにしている
  • しかしその人が実際にどのような意識で行ったかは必ずしも定かではない
  • 数学的民主主義の究極的な形態を考えるとアーキテクチャの定めた「宿命」を生きるほかない

「マトリックス」の不可能性

  • 数学的民主主義の完成型は脳接続された人々の意識の吸い上げによって作り上げられた情報の総体の方が、「現実」として生きられるような世界、言ってみれば「夢見る繭」の世界
  • しかし脳は自己と環境との相互関係を通じて、ダイナミックに作り変えられていくもの

アーキテクチャの外側

  • 実際にありえるのは、日常の生活を現実として生き、その中で得られた価値や意志をアーキテクチャが取り込み現状に合うように修正していくような「現実と共存するアーキテクチャ」
  • 私たちの意志判断はアーキテクチャの外側なしには設計することができない

物象化された宿命

  • 「夢見る繭」とは現実が確として存在する世界において、その現実の反照として存在する夢のセカイ、言い換えれば世界が見せるセカイの夢
  • 宿命によって未来から遠ざけられるのではなく、宿命の方へ向けて未来から遠ざかっている
  • このような宿命論を物象化論という
  • 関係のあり方が変化することが宿命を変化させるための条件
  • 宿命によって世界の運動が停止させられないということは、すなわち人が宿命の中を生きながらもそこで成長できるということ

オンリーワンを目指す若者たち

  • 成長することは自らが特別な存在であるという根拠のない確信を断念していくこと
  • 平凡なまま大人になりたい若者と特別な存在として才能を開花させることを「成長」とよぶ社会

「裏セカイ系」の断念

  • 「戯言シリーズ」の例
  • 主人公「ぼく」の自分がどのように行動しようとも世界はなにひとつ変わらないという信念
  • 「ぼく」と友との関係は世界を救うというポジティブな目的に向けて結ばれるというものではなく、はじめから「いまある世界」を壊さない、ただ共依存的なもの=「裏セカイ系」とでもいうべき関係
  • 結局「ぼく」は宿命の島宇宙の外側の関係に開かれ、自らの未来を生きる選択をしたことで「成長」する

「成長すること」の意味

  • 「狐さん」だけが「ぼく」を敵という特定の存在として出会わなければならなかったと認めてくれる
  • 宿命的に起こるべき出会いだったことを双方が認めている→他者と関係することへの「宿命」
  • 他者に認められて特別なのだと自覚するときはじめて人はセカイの外側を生きる人々と共生できる存在へと成長する
  • つまり「関係することへの宿命」を選ぶことが「成長」

呪いの成就

  • 「海辺のカフカ」の例
  • ここでの「僕」の成長は避けることのできない宿命を自ら選んだものに書き換えたこと
  • 1990年代に猟奇殺人を犯した14歳の少年とどう違うか

二つの宿命の違い

  • 他者が関わっているかいないかの違い
  • 本書における答えは「関係への宿命」を受け入れることのよる、他者からの承認を元手にして、セカイの外側を生きることによって、ということ

レビナスの貨幣論から

  • 工学的民主主義と数学的民主主義は不可能性を抱え込まざるを得ない
  • その不可能性の源泉は私たちは情報化によって閉じられていく宿命の中だけに自足するセカイを手に入れることができないという点
  • 貨幣によって人々の関係性を計算し、あらゆるものを貨幣の前で平等な関係に晒すことで誰にとっても妥当な正義と法を手に入れる

持続に基づくコミュニティへ

  • 承認欲求を「公共性」へと繋げていくまでのプロセスに求められるのは持続という事実
  • 時間性の事実だけはどのようにしても構築できない
  • 時間的な持続という事実を獲得するには過去や未来の見ず知らずの他者に対する関係を要求すること
  • 「関係への宿命」とはこうした貨幣や時間といった、自ら選ぶことはできないが、私たちが関わらざるを得ないものを媒介に成り立っている